大切なジュエリーのリメイクと安普請の危険性

ここでは私のジュエリーコーディネーターとしての経験を元に、宝飾専門店ジェイシーバールならではの満足度の高いジュエリーリメイクの秘訣をご紹介します。

第一回目は一番多い価格についてズバリ書きます。

安さを最優先にするのは間違い

まず、【激安リフォーム！】などと言う言葉にひかれて大切なジュエリーの作り変えをしたいという方がいらっしゃるでしょうか？

ジュエリーのリメイクの対象となるのは、「リメイクしてでも身に着けたい。」

そう思える程大切な思い出のジュエリー。

もし、そうでない場合もお母さんや、お祖母さん、伯母さんなど身内から譲り受けたジュエリーのご相談がほとんどです。

「手持ちのジュエリーのデザインが古いから、とにかく格安で今風に作りかえたい。」

などという気持ちでリメイクをご検討になる方は極めて少数です。

実際私はジュエリーリフォームのご相談を頂く際、安いものだとはお伝えしていません。

それなりに費用はかかりますときちんとお伝えします。

これは、「高いものです」という意味ではありません。

出来るだけ費用を抑えたいというご希望であれば安く仕上げる方法を駆使し、価格面でのご期待に添えるよう常に最善を尽くしています。

しかし、大切なジュエリーだからこそ、費用をかけても良いから心から満足が出来るジュエリーにしたいというご希望も数多く頂きます。

その場合はフルオーダーとなりオンリーワンにこだわれば多少費用はかかることがあるからです。

ご予算をお聞きし、ご希望と照らし合わせ、適正な価格をご提示するのがプロだと考えています。

 

安普請はいけません

費用を抑える工夫は必要です。しかし、『安普請ーやすぶしんー』はいけません。

 安普請は本来、家を建てる際に使われることばで、 

• 極力お金をかけないで建てること。

• そうして建てた家。

• 上等ではない家。

 家はきちんと作れば少なくとも2世代、3世代は耐久性を持たせることが出来ます。良い家なら数百年長持ちするとも聞きます。

これはジュエリーも同じです。

反面、安普請のジュエリーは1世代持ちません。そして安普請でリメイクしたジュエリーもまた1世代持ちません。

驚かれるかも知れませんが、一旦リメイクしたジュエリーをまたリメイクしたいとお持ち込みになるケースが時々あります。

安普請はひと目でわかります。

• 石留の爪が極度に弱い

• そもそもその台座がガタガタ

• 見えない部分はザラザラ

見た目だけならまだしも、これらは耐久性の問題に直結します。

そのまま使っていると大切な中石が取れて紛失する危険性も高いのです。

もちろんこの他、費用面だけでなく、デザインや使い勝手もリメイクしたのにまたしたくなる原因のひとつです。

良いジュエリーはコーディネーターも、デザイナーも、クラフトマンも本当に満足して頂きたいと言う思いを込めて作ります。

安普請のジュエリーは見ているだけで、「この程度の価格なのだから、こんなもんで良いだろう」とという言葉がそのジュエリーから聞こえてきます。

ジェイシーバールのリメイクは最安値ではありません。

それでも、「高くついた」とか、「こんなにかかるなんて」と言われたことはありません。

当ホームページや、Googleなどに寄せられるレビューにをご覧頂ければこの点に関してご理解いただけると思います。

今回は大切なジュエリーほどリメイクしたくなるという事と、安普請のジュエリーリメイクをおススメしない理由をご紹介しました。

次回は、実際のジュエリーリメイクの相場と費用について例を挙げてご紹介したいと思います。

文・写真
1級ジュエリーコーディネーター嶋直樹